スポーツをしていなくても日常生活でケガをすることも考えると、スポーツをしていれば当然ケガのリスクは高くなります。どれだけ身体のケアをしていてもケガをする可能性はあります。無理をすればパフォーマンスも低下したり、今後のプレーに影響することもあります。大切なのはケガをした時にどう向き合っていくかになります。
スポーツで起こるケガの原因
スポーツでケガをする原因には複数あります。考えられる原因を理解しておけばケガの予防につながります。
自分の体力を超えたプレー
入部したばかりの時などによく起こります。その競技をするための体力や筋力がまだ足りず身体がその負荷に耐えきれずケガをすることがあります。筋力トレーニングでもその重量を扱える筋力が足りず、無理に反動を使ってあげたりするとケガをすることがあります。レベルに合わせて少しずつスキルや負荷を上げていく必要があります。
オーバーユース(負担の蓄積)
高強度の練習を続けることで疲労が蓄積したり、1回では大した事がない負荷でも毎日続けることでケガにつながることがあります。適切な負荷調節、休養もしっかり取り疲労を蓄積させていかないことが大切です。野球肘、テニス肘、ジャンパー膝、ランナー膝、腰椎分離症(疲労骨折)などがあります。
集中力の低下
長時間の練習などで体力がなくなり集中力が切れてくると、普段なら避けられたことでも、動作や判断力が遅れケガにつながることがあります。練習は指導者が決めるので集中力や体力を考慮したメニューを指導者が考えないといけません。
準備不足
試合や練習に向けての準備不足がケガにつながることがあります。練習前のウォーミングアップ不足や練習後のクルーダウン不足による疲労の蓄積、栄養や睡眠不足、水分補給不足でもケガにつながります。スポーツをする人は競技以外にもしないといけないことがたくさんあります。
アクシデント
どれだけしっかり体調管理や日常からしっかり準備していてもスポーツは相手がいますので偶然のアクシデントでケガをすることがあります。例えば野球ではデッドボール、ボクシングでは偶然のバッティング、ラグビーではハイタックルなど相手も一生懸命でわざと行ったわけではありませんがプレーミスなどでアクシデントが起こることがあります。
ストレッチで身体に柔軟性があったり、筋肉をつけていたからアクシデントが起こっても大丈夫だったということもあるため、日頃から高いパフォーマンスができるように準備しておくことが大切です。
スポーツにより起こりやすいケガ
スポーツを続けていくとケガするということは避けられません。スポーツによって負担のかかり方が違うため、なりやすいケガも異なってきます。それに合わせた身体づくりやケアが必要になります。
野球
野球は日本で競技人口も多くケガの発生率もそれだけ高くなります。子供の遊びから始めることができ年齢に関係なくケガが起こる可能性があります。その中で多いのが野球肘や野球肩といわれるほど起こりやすいケガです。ピッチングの繰り返しにより肘や肩に負担が蓄積し損傷します。バッティングにより腰や背中の筋肉を傷めたり、デッドボールで打撲やあたり所によっては骨折することもあります。走塁時の肉離れや守備との接触によるケガもあります。守備時の手首の捻挫や指のケガなども起こる可能性があります。
サッカー
サッカーも子供のころから始めることが多いスポーツで足で行うスポーツなので脚の障害が多いスポーツです。足元のボールの取り合いで足首の捻挫やすねの打撲、膝の捻挫などでも障害が起こります。ボールをけるときに脚を大きく動かすので股関節周りにも負担がかかります。ストップ、ダッシュの繰り返しで肉離れなども起こります。選手同士の接触によるケガやヘディング時に頭部の損傷や顔面の骨折が起こることもあります。
ラグビー
ラグビーは球技でありながらフィールドの格闘技ともいわれ故意に相手に思いっきりぶつかりに行っても大丈夫なコンタクトが激しいスポーツです。アメフトと違い防具をつけることができないため、タックルなどのコンタクト時に打撲や骨折や靭帯損傷やむちうち、脳震盪があります。スクラムで頚部損傷、腰痛、柔道耳といわれる耳介血種があり、耳の形の変形が起こることもあります。ダッシュの繰り返しによる肉離れもあります。
バスケットボール
バスケットはサッカーやラグビーと比べて狭いコートで行うコンタクトスポーツです。ラグビーのように故意に相手にぶつかりに行くと反則になりますが空中でのボールの取り合いで相手とぶつかってバランスを崩し打撲や捻挫なども起こります。狭いコートで俊敏な動きをするため膝の靭帯損傷も多くディフェンスや、フットワーク練習で下半身に疲労もたまりやすく、腰にも負担がかかります。
バレーボール
バレーボールは相手と接触することはありませんがレシーブなどで味方と接触することがあります。ジャンプの繰り返しで膝に負担がかかるジャンパー膝もあります。サーブやアタックなどでの肩の障害や腰を反っての腰痛、ブロックでの突き指なども多くあります。
柔道
柔道は相手を投げるスポーツなので投げられたときに頭部損傷を起こすことがあります。道着の取り合いで指の損傷や相手に乗られて膝を損傷することもあります。寝技などで関節を取れれ関節損傷や投げられたときに手をついて肘を脱臼することもあります。柔道耳という耳の形が変形することも良くあります。
テニス
テニスは他のラケット競技と比べラケットやボールが大きく肘にかかる負担が大きくなります。コート内をダッシュ、ストップの繰り返しで痙攣や肉離れも起こすことも多くなります。また試合の時間が決まっていなく決着がつくまで終わらないスポーツです。
ケガをした時の基本
ケガをした時に大切なのが応急処置、行わないと競技復帰に影響が出るかもしれません。練習場や試合会場でケガをしてから病院に行くまで正しい応急処置をしないといけません。間違うと症状がひどくなる場合もあります。
RICE処置とは
Rest(安静)
損傷部位を無理に動かすと症状がひどくなる場合があります。副子、テーピングなどで幹部を安静にしないといけません。
Icing(冷却)
損傷部位は炎症して腫れてくることがあります。氷嚢やビニールに氷を入れ冷やさないといけません。凍傷には気をつけ冷え脚すぎないようにしましょう。
Conmpress(圧迫)
患部をテーピングや包帯で軽く圧迫することにより内出血や腫れが広がるのを防ぎます。締めすぎないようにしましょう。
Elevate(挙上)
患部を心臓より高くすることで腫れを軽減することができます。特に足のケガ腫れやすいので行うと楽になることがあります。
スポーツ障害とは
スポーツは打撲や捻挫などの瞬間的な外傷だけではなく、同じ動作を繰り返すことで筋肉や靭帯、骨や関節などに負担が蓄積し痛みが出ることをいいます。例えば、走り込みですねの内側に痛みが出てくるシンスプリント。ジャンプの繰り返しで膝に痛みが出てくるジャンパー膝。ボールを投げているうちに肘に痛みが出てくる野球肘などがスポーツ障害になります。
スポーツ障害は同じスポーツ同じ練習をしていても個人差があります。
- フォームや身体の使い方の違い
- 特定の筋肉が硬くなっている
- 筋肉が弱いところがあり使えていない
- 関節が硬い
- 身体のバランスが悪い
など、個人差があるので障害の出方にも違いが出てきます。打撲や捻挫など瞬間的にケガをした場合は個人差はあまりありませんが、繰り返しの負荷での障害は個人差があるので痛いところだけ見るのではなく全身から見ていかないといけません。
成長期のスポーツ障害
小学生から高校生くらいまでは背が伸びる時期で骨の成長に対して筋肉の強さや柔軟性がついていけなくなると筋肉がついているところに負担がかかり障害を起こすことがあります。膝のお皿の下が痛くなるオスグットやかかとが痛くなるシーバー病などがあります。放置すると骨の形が変わってしまうこともあるため早めの対処が必要です。
必ず病院や整形外科を受診しないといけない場合
頭部や顔面の損傷
スポーツ中に脳震盪を起こしたり顔面を損傷した場合は病院を受診しないといけません。命にかかわる場合もありますので注意が必要です。
頚部の損傷
頚部の損傷は手足にしびれや力が入らなくなるということもありますので頚部を損傷したらまずは病院で検査を受けましょう。
胸部や腹部の打撲
胸を打ち付けたりした場合肋骨や腹部をぶつけた場合は内臓に影響があるかもしれません必ず病院を受診しましょう。
ひどい出血
極力出血を抑えて早く病院を受診しましょう。
骨折・脱臼
骨折、脱臼の疑いがある場合接骨院では応急処置しかできません。エコーで観察して骨折の疑いがある場合は整形外科をご紹介いたします。明らかに変形している場合や骨折や骨折や脱臼が疑われる場合は整形外科を受診しましょう。
ケガの経過
急性期
ケガをしてから48時間から72時間は患部が炎症し、内出血などもあるため安静にしないといけません。
回復期
急性期は安静にしていても痛みが出ることが多く回復期になると動かさなければ痛くないという状態になってきます。しかし、安静にしていたことにより筋肉や関節が硬くなり機能低下が起こっています。そのまま競技復帰するとケガにつながるためリハビリを徐々に行っていかないといけません。
慢性期
競技に復帰できる時期ですがケガをした側としていない側の筋力差が出ていることが多い時期です。足を痛めていた場合、痛めていない側に体重をかけることにより身体のバランスが崩れてこの状態で復帰すると再発しやすくなります。
再発防止のコンディショニング
怪我が治ったしたとしてもケガをした原因を理解していなければ、また同じところをケガをする可能性が高くなります。アクシデントによるものは防ぎようがないですが、防げるものがあります。
ウォーミングアップ
ウォーミングアップ不足でケガをしていた場合、ウォーミングアップをしっかり行うことで防げることがあります。とくに寒い時期は筋肉が硬くなり、いきなりハードな練習をするとケガをする確率が高くなります。暖かい時期でも疲労の蓄積で筋肉が硬くなるとケガをしやすくなるので、まずは軽く体を動かしてから、静的ストレッチ、動的ストレッチ、ほぐれてきたら軽いダッシュなどを行いしっかり準備してからプレーするようにしましょう。
体力、筋力
スポーツをするには体力、筋力は重要です。走るスポーツであれば最後まで走り切る体力、相手に当たり負けしない筋力などが必要で、体力、筋力がある方が間違いなく有利です。ばててしまい動きの悪さや判断ミスからケガにつながることもあります。筋力をつけても左右差があるとケガにつながりやすくなるためバランスよく筋力をつけることも必要です。
フォーム
どれだけ体力や筋力をつけてもフォームが悪くてケガをするということもあります。例えばピッチングフォームで肘を痛めるランニングフォームで足を痛めるということもあります。ケガをした時には監督やコーチにフォームの確認をしてもらうといいでしょう。
姿勢
フォームの見直しと同時に日頃の姿勢も確認した方がいいでしょう。日常の姿勢が悪いとスポーツをしている時でも姿勢が崩れやすくなります。姿勢が悪いと左右の荷重バランスや負荷が分散されず偏ったところに負担がかかりケガを起こしやすくなります。身体のバランスが良くなるとスポーツスキルの向上も期待できます。
クールダウン
練習や試合が終わった後のクールダウンは大切です。クールダウンをせずに練習を終了すると筋肉が硬いままになり、柔軟性が低下しケガをしやすくなります。また疲労を蓄積させない効果もあります。終わった後のストレッチなどをでほかの選手との差がつくことがあります。
休息
疲労が蓄積するとケガにつながりやすくなりますので、適度な休息も必要です。ただ休息をとるだけではなく軽く歩いてストレッチなどを休日にしておくと、疲労回復効果が高まります。
まとめ
明らかに大きなけがであれば判断がつきやすいですが、それ以外の場合、これくらいなら、そのうち治るだろうと放置すると長引くことがあります。痛みの程度は本人にしかわかりません。スポーツを続けていく上で、競技の特性や障害の種類などを理解しておくと身体に何が起きているか可能性が分かるようになります。
接骨院では早期回復や再発予防のためのサポートはできますが診断をすることはできません。軽いケガでも自己判断せずに医師の診断を仰ぐといいでしょう。検査で異常がなければ安心してプレーすることができます。身体を使ってプレーするので知識も身につけておきましょう。






