産後は、さまざまな変化が体に表れます。その中で多いのが股関節、膝の痛みです。個人差がありますが、痛みを感じやすいのは産後1カ月~6カ月あたりといわれています。その原因についてご説明いたします。股関節や膝は立ったり、歩いたり、座ったり、など使わない日がないほど生活の中で繰り返し使用する部位です。
妊娠中はあまり運動もしなくなり、出産で入院もして退院してからも産後1ヶ月は安静にしないといけません。そのため産後は筋力がかなり低下してしいます。さらに妊娠から出産にかけてリラキシンというホルモンの影響で靭帯が緩み関節が不安定になります。
産後も約半年間から1年はそのリラキシンの影響があります。産後の骨盤周りは不安定な状態なのに更に筋力が低下しています。その状態で赤ちゃんを抱き上げたり、寝かしたりを繰り返すと足の付根や膝の筋肉に負担がかかり痛みが出ている事が多いです。

産後の股関節、膝の痛みの原因とは?
1,ホルモンバランスの変化
妊娠中にはステロイドホルモンという炎症が抑えるホルモンが分泌されますが、出産後はホルモンの分泌が少なくなるため、股関節、膝の痛みを感じやすくなります。
2,育児によって立ったり座ったりなどの動作が増える。
産後は妊娠前より体重が増え、筋力が低下している状態です。この状態で股関節、膝の屈伸運動などが増えるので負担がかかります。
3,赤ちゃんの体重
産後は妊娠前より体重が増え、筋力が低下している状態です。更に抱っこした状態で寝かしたり抱き上げたり、階段の上り下りが加わるので股関節、膝に負担がかかります。
4,リラキシンの影響
妊娠から出産にかけて関節を緩めるリラキシン というホルモンが分泌されます。リラキシンは骨盤だけに作用するものではなく、股関節、膝の関節にも作用します。
5,骨盤の歪み
出産により骨盤が開くと脚も広がりO脚の状態に近づきます。脚の長さの違いで片方の足に体重がかかりやすくなります。すると股関節、膝に負担がかかります。
6,育児による姿勢の悪化
抱っこ授乳などで姿勢が悪くなった状態のまま生活することにより、全体のバランスを取るために股関節、膝に負担がかかりすぎることも考えられます。
7,授乳によるカルシウムの影響
授乳はカルシウムが母乳となって体外へと出ていくため、カルシウムが不足しやすい状況です。その影響が股関節、膝の痛みにつながることがあります。
改善するには
産後の股関節、膝の痛みは育児をしながら治していかないといけないため早めの対処が必要です。リラキシンは骨盤以外にも全身の関節に影響を与えます。そのため、育児をする前の妊娠中から痛みが出る方もいらっしゃいます。産後は歪みを矯正することと筋力をつけていくことが大切です。
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